3C分析
3C分析とは、顧客(customer)、競合(competitor)、自社(company)という3つの観点で、自社の商品やサービスを展開する環境を分析するためのマーケティング手法です。分析を行う際には、顧客、競合、自社の順番に行うのが好ましいとされています。独自に店舗展開など行う場合は、普段どのような年齢、性別、趣味趣向のお客さんが通ってくれていて、近隣に競合店舗ができてしまった時にお客さんが逃げてしまわないように、自社の価値がシッカリと明確になるように、戦略を行っていく際に利用するマーケティング手法になります。
目次
顧客分析で明らかにすること
自社で販売する商品やサービスが、顧客のニーズにマッチすれば、その商品は必ず売れます。つまり、商品を検討する上で、ターゲットとなる顧客の以下のような属性を明らかにしておく事は、商品やサービス提供の戦略上、一番大切なことになります。顧客分析で明らかにする事は、具体的には以下のような内容となります。
- 顧客の年齢は?
- 顧客の性別は?
- 顧客の住んでいる場所は?
- 顧客の年収は?
- 顧客はどれぐらいの価格帯を望んでいるのか?
- 顧客はどんな商品を望んでいるのか?
- 顧客はどんな商品を手に入れた時にモチベーションが高まるのか?
- 住んでいる住民をターゲットにするのか?
- 観光客を相手にするのか?
- 最寄の駅を利用する顧客層の人数は?
- 店舗であれば通りを利用する顧客の人数は?
- 提供する商品やサービスが将来にまで渡って提供できる価値はあるのか?
顧客を分析する際には、自社の商品やサービスを手にする顧客像を想定し、想定した顧客層に対して具体的にどのようなアプローチを行ったらよいのかを明確化させるために、ペルソナ分析と呼ばれる手法を利用することがあります。
競合分析で明らかにすること
今の世の中、よっぽどイノベーティブな発想で商品やサービスを検討しない限りは、世の中初のサービスを提供することはまずありえないです。自社で販売する商品やサービスと同じような構成で既に提供している他者が他にいる可能性は十分に想定されます。競合企業を分析するにあたりポイントとなる点は以下のような内容となってきます。
- 競合企業は国内に何社いるのか?
- 競合企業で成功している企業はどこなのか?
- 競合企業で成功している企業はなぜ成功しているのか?
- 競合企業の会社概要は?
- 競合企業の年間の収支はどれぐらいなのか?
- 競合企業の国内、海外シェアはどれぐらいなのか?
- 競合企業の一番の販路はどこなのか?
- 競合企業の従業員数はどれぐらいなのか?
- 競合企業は、周辺エリアに何社いるのか?
- 競合企業が出店していないエリアはどこなのか?
- 競合企業のロードマップ(将来ビジョン)はどうなのか?
誰もが自社が一番だっと思いたいところですが、事業を成功させたいと思い日々努力を惜しまない企業は世の中に沢山あります。先駆者のやり方を把握したり、先駆者がまだ到達できていない領域に手を染めるという事は、事業の発展性においてとても大切な事になってきます。今の世の中、今まで当たり前とされてきたような発想は捨てて、新たな発想で事業に取り組んだ方が話題性が掴めて、成功するような事があったりもします。そういった観点においては、競合分析とあわせて、新規開業で間もない企業で急成長をしている企業があれば、どのような取り組みや商品、サービス提供で成功しているのかをあわせて把握しておくのがベストです。
自社分析で明らかにすること
3C分析の要素はどれもとても大切ですが、自社を知るという事もとても大切な事です。自社の強み、弱みが把握できていない状態で、商品開発やサービス提供を行っても顧客や市場に対して響くものが無く、目の前の課題が見えない状態となってしまうため、なかなか事業を成功させることができません。自らを成長させるためには、自らの強みと弱みを把握しておくのと同じように、自社の強み、弱みをシッカリと把握しておく必要があります。
- 自社の3年後はどのようになっていたいのか?
- 自社の10年度はどのようになっていたいのか?
- 自社の経営方針はどのようになっているのか?
- 自社の売上高はいくらなのか?
- 自社の利益はいくらなのか?
- 自社の費用はいくらなのか?
- 自社の顧客は何人いるのか?
- 自社の仕入れルートはどのようなものなのか?
- 自社の販売ルートはどのようなものなのか?
- 自社で扱う商品の市場シェアはどれぐらいなのか?
- 自社の商品の強みや弱みは何なのか?
- 自社のサービスの強みや弱みは何なのか?
開業時の情報収集に関する関連情報
開業や新商品やサービス開発を行う際、どのような情報を収集して整理していったらよいのか分からない場合は、マーケティングの手法にのっとってまとめていくのが効率的な方法です。以下のページでは、開業や店舗経営などを行う際に必要となってくる情報収集において、どのような情報を収集すればよいのかについて、マーケティング手法別にまとめています。
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独立起業、開業の流れ
自らの体験談も交えながら、独立起業、開業までの流れをまとめています。